◆2013年7月入院
入院までの検査の結果、クリニックでの診察に間違いはなくガンであることが分かりました。やはり、入院、手術が必要。
早く手術を終えてすっきりしたい。
あまり人に会わずに一人でのんびり過ごしたいと思い、大量の本やDVDを用意しました。病室は4人部屋。一人は乳がんの手術を終えたばかりの方、一人は抗がん剤治療中の胃がんを患った方、一つは空きベット、で残りが私の場所。同室の二人はよくおしゃべりしていて友人のようでした。私は検査以外の時は本を読んだり、散歩したりして過ごしました。
翌朝病室に食事が運ばれた時、一人が「カーテンを開けても良いかな?」と声を掛け、レースのカーテンから7月の明るい光がサーっと入りました。
それから何となく私達は3人で話をしながら食事するようになりました。抗がん剤治療中の女性は食欲がなくお味噌汁を1口飲むのも辛そうでしたが、体調や気分は日によって大きく変わるようでした。手術が終わった女性はドレーン(手術の傷を閉じた後に貯まってくる浸出液等を排出するための管とバック)をつけていたものの清々しい表情に見えました。
私達は病気や治療や家族の事など色々話すようになり、体調の良い日には一緒に院内の中庭まで散歩したりもしました。
「私達の主治医はとても有名な名医なんだから、信じて手術に臨めば良い。と言うか他に何もできないしね」
手術を終えたばかりの方の話が聞けるのはとても心強い。入院生活は想像していたものとちょっと違って、一人部屋じゃなくてよかったかも。