◆ハワイで見るガンとの向き合い方~来ないバス~
5月6日~13日までハワイに行っていました。
ハワイに行くと決めた時、旅行として楽しむためだけでなく「海外の乳がん経験者に会いに行きたい」との思いが沸き起こりました。
これは小さな思い付きから。
夫は乳がんの経験を誇れること(プラスの経験)だと言います。ひょっとして海外では、ガンとの向き合い方、感じ方など日本とはちょっと違うのではないかと思ったのがきっかけ。ならば、そのちょっと違う「何か」を知りたい。できれば日本に持って帰りたい。それなら現地に行ってみるのが一番手っ取り早い。
私一人で出来ることは限られているけれど、大きな企業や団体にはできない事があるはず。遠慮なくたくさんの方の力を借りる厚かましさ、なけなしの英語力を駆使し今回のハワイ見学が実現しました。
(ワイキキのバニヤンツリー)
ハワイでの患者会の取り組みや施設を見学するにあたり、こんな感じで訪問理由を伝えました。
「海外でもガンは大変な病気であるはずですが、病気を前向きに受け入れている方が多い気がします。そのポジティブな感じ方や考え方はどこから来ているのか、とても気になりました。何か工夫していることや知恵があれば持って日本に帰りたいと考えています。」
そのお返事は。
「もちろん私も病気がわかった時は落ち込みましたし、悲しみましたよ。でもこっち(ハワイ)の人はそもそも前向きな人が多いかもしれないね」
「アメリカでも病気が見つかって落ち込む方もポジティブに受け取ってさらに人生を楽しむ方もいます。文化や背景の違いで、ポジティブに捉える人が多いかもしれませんね」
病院や患者会で「これしてるからガンと前向きに付き合える」っていう秘訣があるわけではなく、これまでの生き方が関与しているらしい。
わずかながら1週間滞在するだけでもちょっぴり理解する事ができた気がします。
ガンと前向きに付き合うことが出来る人は、他の事にも前向き。
自分にも他人にも優しい。
不本意な事がおきたとしても、その中にどこか良い事や楽しい事を見つけ出すことができる人だと思う。ガンになって突然、病気に対してだけ前向きに寛容になるのとはちょっと違うかも知れない。
ハワイで私がよく使った交通手段はバスでした。その名も「the bus」。バス停に時刻表はありません。来れば乗るし、来なければずっと待つか他の交通手段を考えるのみ。ある日、私たちが乗ろうとしたバスは来ませんでした。正確に言うと1時間弱待ったけれど来ませんでした。もともとそのようなスケジュールだったのか良くわかりません^^;
それでもハワイでの生活はまわり、平和でハッピーな空気が溢れています。
(ハワイにも会議や商談を控えたビジネスパーソンはたくさんいるはずだけれど)
乳がんの手術を受けると少なからずボディラインは変わるし、これまでのようにバリバリ仕事ができない時もあるし、薬の副作用で気持ちの落ち込みやイライラがこみ上げる事もあるし、家事や育児にも支障がでる時もあるかも知れません。もし会社の同僚がこれまでのように仕事が出来なくなったら?もし妻が仕事も育児もできなくなったら?もし自分がそうなったらどうしよう?
来ないバスをイライラしながら待つ?
他のバス停まで歩いてエクササイズしてみる?
それとも、いっそのこと目的地まで歩いて景色や風を楽しむことにしましょうか?
次は、乳がん経験者も快適に使える水着を取り扱うお店「プアラニ・ハワイ・ビーチウェア」をご紹介