大人のためのがん教育 カワニシホールディングス様でお話をさせていただきました!
大人のためのがん教育
カワニシホールディングス様でのがんセミナー
カワニシグループは「革新的な新機能・新技術の恩恵を、患者と医療機関に速やかに適切に提供する」事を企業理念とされ、医学・医療・介護の発展に貢献し、国民の健康寿命延伸に寄与できるよう尽力されている企業です。グループは7社で構成され、各社の持つ専門性・機能などをベースに医療機関から大学・企業の研究所、介護施設、個人まで幅広いソリューションを提供されいます。「健康経営優良法人2020(大規模法人部門)」に認定されています。と、色々あるのですが、とにかく、(私個人が尊敬できるレベルでない)すばらしい企業なです。
今回は、医療業界に貢献すべく高い志をもつ新入社員のみなさんと、ご関心をもってご参加くださる先輩社員のみなさん、そして代表取締役社長で医学博士でもある前島社長を前にお話をさせていただく事に。今後のみなさんのご活躍が医療業界発展に繋がるわけですから、より患者視点でより具体的に伝えよう、誤解のないよう言葉選びを慎重にしよう、と準備を致しました。
セミナーのお話をいただいてから、コロナ禍に突入し対面での予定をまたしてもオンラインに切り替えて当日を迎えました。
私自身、がんに罹患してから色んな種類の「がんに対するアンコンシャス・バイアス」(※アンコンシャス・バイアス=無意識の偏見、無意識の思い込みなどを意味する)を感じてきまして、私のがん体験、もしも自分や大切な人にがんが見つかってしまった時のためのメッセージ、それに加えて、3つのアンコンシャス・バイアスをお伝えしました。
「➀患者(自分)がもっているがんに対するアンコンシャス・バイアス」
「②医療側からがん患者に対するのアンコンシャス・バイアス」
そして
「③社会(職場)からのがんに対するアンコンシャス・バイアス」
今回は、②がメイン。
7年半前の乳がん告知の時、治療については詳しく説明があったけれど、その後の「妊孕性(にんようせい)=妊娠するための力」については全く説明がなかった事。がんと聞くと命の不安が大きくありましたが、自分にしてみたら妊孕性の問題は命の次に悩んだ事でした。病気だけを見ていると”がんを完全に取り除くため、今後のがんの再発を防ぐためにできる事は全てする”のが正しいのでしょうが、将来の事(いつか母親になりたい)を考えた時に私は術後の投薬治療をしない選択をしたのでした。これが正しい選択かどうかは今でも分からない、でも自分で選んだ選択なので後悔はないのです。
そして、病気に関わる製品についても。乳房全摘手術を受けて、乳房パッド(胸のボリュームを補うためのパッド)を探している時に、花柄のパッドがあり感動した事。本来、乳房パッドは誰かに見せたりするものではないのでほとんどの物は当たり前のように無地です。ですが、使う人の気持ちを明るくする事を考えて花柄のパッドがあった事、そこまで考えてくれている企業がある事に感動をしたのでした。心を込めて作った(提供した)モノは人のココロをゆさぶるのですよね。
がん教育ってどうして必要なの?
生涯のうち国民の二人に一人がかかると推測されるがんは重要な課題でとされ、健康に関する国民の基礎的教養として身に付けておくべきものとなりつつあります。小・中・高校へのがん教育は義務教育に取入れられ、文部科学省のホームページを見ると、「子どもに対しては、健康と命の大切さについて学び、自らの健康を適切に管理し、がんに対する正しい知識とがん患者に対する正しい認識をもつよう教育することを目指す」とされています。
ふたりに一人ががんになる時代
「ふたりに一人ががんになる時代」と言われてもう何年も経ちますが、やはりご自身に”がんの告知”や”がんの疑い”を告げられると「まさか!どうした私が・・・」とショックを受けてしまう方が多いのではないでしょうか。
国立がん研究センターなどの2015~18年の調査では、「がんの疑い」と説明を受けた時点で33・3%が離職を検討していました。そのうち、5・7%は、なんと確定診断を受けるためにがんの専門病院を初めて受診するまでの間に離職していました。「びっくり離職」とも言われています。この時期の離職理由は「周囲に迷惑をかけたくない」と「体力的に続ける自信がなくなった」でした。
職場で配慮は必要かも知れませんが、がん治療と就労の両立をされている方には沢山お会いしてきました。同時に「あの時急いで仕事を辞めなければ良かった・・・」と後悔している方にもお会いした事があります。
がんをなくす事はまだ難しいかも知れませんが、正しい知識さえあれば、”がん離職”、特にびっくり辞職はゼロにできると考えます。そのためにも、がんに対する正しい知識は必要なのです。
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